2020年6月4日
当社は、2020年6月2日付の開示「株式会社駅探に対する株主提案に関する、同社取締役会の意見について」により、当社の株主提案(以下、「本株主提案」といいます。)に対する駅探取締役会の反対意見(以下、「反対意見」といいます。)について、当社の見解(以下、「当社見解」といいます。)をお示ししました。
以下は、この当社見解について補足説明を行うものです。
1.経営の独立性について
反対意見では、経営の独立性に関連し、少数株主の利益保護についても懸念が示されています。
3月13日面談において、駅探常勤取締役が、たかが31%の株主がそのようなことを要請することはいかがなものかという旨の発言を行ったことについて、反対意見では、発言したことを認めつつ、「提案株主以外の一般株主の共同の利益の保護・株主間の公平性の観点から当社にとって望ましくない旨発言したものであり、むしろ適切な内容の発言と考えられます」と主張していますが、その面談上、そういった主旨の発言は一切なかったことを改めて確認しました。本発言は、当社が本株主提案を行う前に、駅探組織運営の問題を指摘し、株主共同の利益のため問題解決に向けた提案を行ったときになされたものであり、株主軽視の姿勢を顕著に示すものに他ならず、ましてや少数株主の利益保護を勘案した経営が行われるとは考えられません。
2.中期経営計画に定めた成長戦略の継続性について
反対意見では、駅探経営への関与経験をもって、現経営陣が、当社が提案する新経営陣より優れているかのような議論を展開しています。
しかしながら、そもそも当社が新経営陣を提案する理由は、現経営陣がパワーハラスメントなどの不適切な言動を継続的に行い、放置し、黙認してきたことにより、大量の退職者やメンタル不調者の発生など、組織運営上の重大な問題が生じ、MaaS領域などでの事業展開が遅滞し、企業価値の継続的な下落を招き、株主共同の利益を大きく損なってきたためです。
当社が提案する経営陣の詳細については、5月29日付「株式会社駅探に対する株主提案の内容について」(https://www.ce-hd.co.jp/ir/irnews/other/1315/)でご説明している通りですが、現行課題を解決し、企業価値向上に貢献できる知見を有し、現経営陣に比して優れていることは明白です。
また、従来ほとんどの事業を管掌していた常務取締役が辞任し、駅探の会社提案の経営陣からは外れているため、その実務能力にも疑問を持たざるを得ません。
3.コンプライアンス体制について
駅探外部調査委員会により「パワーハラスメントに該当する可能性が相当程度認められる旨の指摘」があった常務取締役1名が辞任したとのことですが、それを長年放置し、善管注意義務を果たしてこなかったその他の取締役が全員重任し、いわば「トカゲの尻尾切り」で「コンプライアンス体制は既に向上及び改善が図られて」いるとする主張は全く理解しがたいものです。さらに付け加えると、当社調査において、当該常務取締役以外の常勤取締役による不適切な言動があったことも報告を受けています。当社は医療を中心に人々の安心・安全な生活に寄与することを目指す会社であり、社員の心身の健康に悪影響を及ぼすような言動は看過できません。
なお、5月21日付プレスリリースで記載した、3月13日の駅探 中村太郎 代表取締役社長(以下、「駅探 中村社長」といいます。)らと当社 杉本惠昭 代表取締役社長(以下、「当社 杉本社長」といいます。)らの面談において、駅探 中村社長から「パワーハラスメントの責任があるとしたら経営陣として全体責任です」と言明があり、また同日夜の駅探 中村社長から当社 杉本社長への電話においても、駅探 中村社長は「これが事実なら私は善管注意義務違反になる」と説明しています。今回、発表された現取締役が一部(1名)を除き全員重任するという会社提案は、中村社長が以前示していた姿勢とは大きく異なるものです。
4.株式会社TOKAIコミュニケーションズとの業務提携について
当社見解の通りです。
5.組織運営上の重大な問題について(追加)
本株主提案において、当社は、組織運営上の重大な問題として、大量の退職者やメンタル不調者の発生を挙げておりますが、反対意見では全く触れておらず、駅探はこれらを事実として認めたものと認識します。これらの事実について何らの説明や反省がないことからも、従業員軽視の姿勢が伺われます。
以上のことから、当社は、会社提案に反対いたします。
株主の皆様におかれましては、本株主提案にご賛同いただき、当社が提案する新経営陣(下記)による企業価値向上の実現にご支援賜りますようお願い申し上げます。
【本株主提案による新経営陣(取締役候補者)】(敬称略)
氏名等 | 主な現職 |
社内取締役候補者 | |
奥津 浩一 (昭和45年10月4日生) |
株式会社駅探 HCビジネス部 担当グループ長 |
小柳 智晃 (昭和52年10月22日生) |
株式会社駅探 コンテンツビジネス部 開発第2グループ長 |
亀本 圭志 (昭和54年6月29日生) |
株式会社駅探 総務人事部 人事課長 |
金田 直之 (昭和37年7月24日) |
株式会社CEホールディングス 取締役事業戦略室長 株式会社Mocosuku 代表取締役社長 |
松澤 好隆 (昭和32年6月6日) |
株式会社CEホールディングス 常務取締役管理担当 |
社外取締役候補者 | |
森田 幸史 (昭和31年9月30日生) |
株式会社プロネッツ 顧問 |
松舘 渉 (昭和47年7月25日生) |
株式会社未来シェア 代表取締役 株式会社アットウエア 取締役 |
以 上
【ご参考】本株主提案に関し、当社から発信している情報は、以下の通りです。
株式会社駅探に対する株主提案に関するお知らせ(2020年5月21日付)
https://www.ce-hd.co.jp/wp-content/uploads/2020/05/20200521_teian.pdf
本日開示した「株式会社駅探に対する株主提案に関するお知らせ」について(同上)
https://www.ce-hd.co.jp/ir/irnews/other/1299/
株式会社駅探に対する株主提案の内容について(5月29日)
https://www.ce-hd.co.jp/ir/irnews/other/1315/
株式会社駅探に対する株主提案に関する、同社取締役会の意見について(6月2日)
https://www.ce-hd.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/20200602_teianiken.pdf